Worker’s Compensation [労災保険]について
11.08.2024 更新
目次
概要
労働者災害補償保険(以下 “労災保険” )は、アメリカではWorker’s Compensation Insurance(以下 ”WC”)、またはWorker’s Compensation、略してWorker’s Comp(読み方:ワーカーズコンプ)と呼ばれており、ほぼ全ての州において雇用主に加入が義務付けられています。
WCは、従業員が仕事中に負ったケガや病気に対し、賃金の補償や医療費の支払いを提供する雇用者負担の保険制度です。この保険制度は、社員が自らの過失で怪我をした場合でも適用され、怪我をした従業員を手厚く補償することを目的としています。さらに、従業員が元の職務に戻れない場合には職業リハビリテーションの支援を受けることができ、仕事関連の事故や病気で死亡した場合には、遺族への補償や葬儀費用の支払いも行われます。
WCの法律は主に州法に基づいており、連邦政府は特定の最低基準を州に対して義務付けていません。各州では、一定の規模の雇用者に対してWC保険の加入を義務付けており、複数の州で事業を行う雇用主は、それぞれの州の規制に従う必要があります。
WCにおいて、雇用主は業務上の怪我に対する従業員からの補償請求を却下する権利を放棄しており、また従業員は雇用主に対して民事訴訟を起こし労災保険による補償金を上回る金額を請求する権利を放棄しています。
つまり、基本的に雇用主は、業務上の怪我や疾病に対して補償をする義務がありますが、従業員が追加の補償を求めて雇用主に対して訴訟を起こすことは通常は出来ません。
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